栗の話

【栗と日本人の歴史】

栗は秋の味覚として日本人には大変好まれているものの一つです。
ほんのりとした甘みとホクホクの食感。
店頭に並ぶツヤツヤとした栗は、ひときわ秋を感じさせてくれている事でしょう。

日本原産の栗には古い歴史があります。約5500年前、縄文時代の三内丸山遺跡(青森県)からは、大規模な栗栽培の跡が発見されており、野生種ばかりではなく農耕生活をいとなんでいたことがわかります。また『日本書紀』(7世紀)にも、国家が栗の栽培を推奨していたことが記されています。日本の栗は全国に自生していた『芝グリ』と呼ばれる小粒の栗が改良され大粒の栗が作られていきました。香りがよく風味があってとても美味しいですが、鬼皮も渋皮も剥きづらいのが特徴です。
戦国時代にはその高い栄養価から乾燥させた保存食『かち栗』を兵士に持たせたと言われてますが、『勝ち栗』として指揮を高める役割も果たしたようです。
このように栗は縄文時代から現代にいたるまで、日本人の愛する食糧として、また木材として広く利用され親しまれてきたのです。

【栗の栄養と効能】

栗は炭水化物(でんぷん)が40%も含まれており穀類としての特徴をもっておりますが、ビタミンC・カリウム・食物繊維などが豊富という果物としての特徴と、ビタミンE・鉄・堂・マンガン・亜鉛などが豊富なナッツ類としての特徴も持ち合わせている珍しい食材です。
また栗のビタミンCはデンプンに包まれているので、加熱しても壊れにくく、イモ類にも似ている一面も!
一般に果物はミネラル、ビタミン、食物繊維が多いのですが、栗は種子の部分を食べる為、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、亜鉛、鉛、鉄など人間の健康維持に必用なミネラルを多く含んでいます。
またペクチンなどの食物繊維、ビタミンB1、B2や養蚕もとびぬけて多くいろいろな食品の長所を合わせ持ったミラクルフードだといえるかもしれません。
効能としては
食物繊維 ・・・便秘解消
カリウム ・・・高血圧や動脈硬化を抑制
葉酸   ・・・造血効果により貧血予防
ピタミンC・・・美肌効果
タンニン ・・・活性酸素の除去によるガン予防

【品種と特徴】

栗はブナ科クリ属の植物ですが、世界には12種類ほどのクリが存在しており、果樹として栽培されている栗は4種類と言われています。
「和栗」
日本で一般的に食べられている栗 実が大きく風味がよいが、他の栗と比べると渋皮がはがれにくく、実が割れやすい 100種以上存在

「西洋グリ」
ヨーロッパ広域で栽培 実が小さく渋皮が向きやすいのが特徴

「中国グリ」
天津甘栗で有名な栗 やや小粒で渋皮も剥きやすく割れにくいのが特徴。
甘みは強いですが、硬いので調理には向きません

「アメリカグリ」
実の品質が高く、木材としてもすぐれていましたが、1900年ごろに病気で壊滅状態になり激減してしまいました。